アニメ会ライブ〜お笑い芸人とアニメキャラの相性〜

昨日、アニメ会のライブを見ていて、
なぜ、お笑い芸人さんが、アニメキャラクターの話をすると面白いのか?
みたいなことを考えてました。

ざっくりと言ってしまえば、お笑い芸人さん自身がキャラクターだから、アニメキャラクター相手にするのはお手の物なんだろうなと。アニメキャラクターとお笑い芸人さんは、キャラクターという面では同じ位相だから。

舞台でも、ラジオやテレビなどのメディアでも、我々は、キャラクターとしてお笑い芸人さんを見ています。芸やネタの面白さも、その基礎はそのキャラクターにあるんですよね。あるネタをその芸人さんがやるから面白いということはあると思います。ネタにしろ、しゃべくりにしろ、キャラクターを通して語られなければ、全く意味が違ってきますし。また、キャラクターが確立されている芸人さんであれば、お笑い以外の場でも、例えばバラエティーなどにおいても、そのキャラクターを通してしか話が出来ない。だって、観たいのは、そのキャラクターが何を語るかだから。少々乱暴に言えば、お笑い芸人さんへの観客の期待は、”キャラクター”に集約されると思います。

だから、お笑い芸人さんは、メディアにおける自分のキャラクター作りは勿論、他の芸人さんのキャラクターをも把握していないといけないんでしょうね、他の芸人さんと一緒に出演するときは(相方であろうとそうでなかろうと)お互いのキャラクターを活かしながらネタやトークをすすめていくでしょう。また、まだ絡んでいない芸人さんと自分が絡んだとしたらどうなるかというシミュレートを頻繁に行っているんではないかと思うのです。

こうしたキャラクター作りや、キャラクター同士の関係性についての計算が、お笑い芸人さんの中では質量ともに、膨大な密度と時間をかけて行われておいるんだと思うんですよ。そうした計算と、舞台やメディアでの振舞いが蓄積して、各芸人さんのキャラクターが確立してくるんだと思います。そういう面では、実在する芸人さんのキャラも根源には当然ありますが、舞台上の芸人さんは仮想のキャラクターの部分が大きいんじゃないか。

それで、アニメ作品に登場するキャラクター、これも設定や原作にある要素も勿論重要なんですけど、アニメ作品内のキャラクターとして定着するまでに、これもスタッフによる莫大な作業を経るんじゃないかと思います。
何処かで聞いたような話ですが、ストーリーも大切なんだけれど、物語の状況にキャラクターが放り込まれたときに如何に動くかというのは、キャラクターが確立しているかどうかによるわけですよ。
設定だけあれば、いきなり動き始めるんじゃなくて、何らかのブレイクスルーがあったりするんですよね。あるエピソードがあって、そこからキャラクターが生き始めるみたいな瞬間。鑑賞者がキャラクターを、この人はこんな存在なんだと、まるで実在するかのように感じる契機。

ここで、昨日のライブの話に戻るんですけど、今回のライブの構成は、近況報告と、あとは真剣もゑ話とか萌え話でした。
お笑いとして面白いのは、前提条件ですが、何が面白いのか改めて考えてみると、アニメ作品のキャラクターの敷衍の仕方と、それぞれの出演者の持ちキャラとの絡みが面白いんですね。

三平×2 × 比嘉モエル
であったり、
国井咲也 × サンキュータツオ
(関係ないけど、サンキュータツオって受けだよね?)
といった出演者同士の絡みもあるんですが、それに加えて、
・アニメキャラクター × アニメ会の絡みがあることで、多重構造になっているわけです。
壇上の出演者以外のアニメのキャラクターが、仮想的に舞台にはいるんです。

おそらくアニメ会のライブにいった事がある人なら何を今更なことをと言われるような事を言っていますけど。
通常のお笑いライブって、他の芸人さんや人物に話が及ぶことはあっても、それは話題に過ぎないわけです。その芸人さんのキャラクターを通して語られる人物の話題に過ぎない。
アニメ会のライブは、芸人さんの舞台に、仮想であるキャラクターを登場させています。
コントなどでは、もちろん、仮想のキャラクターを出演者が演じる訳ですが、違うのは、既に確立されたアニメキャラクターが出演していること。


構造としては、ドリーム小説に近いかもしれない。自分がお気に入りのキャラクターと色々する二次創作小説。

(外出するので続きはあとでー)

アニメ会 カミングアウト・トークライブ
   『やっぱりキャラが好き』
  日程: 2009年 5/15(金)
  会場: 豊島区・イーストステージいけぶくろ
        (JR他・池袋駅 徒歩約5分)
  時間: 開場…18:30  開演…19:00
  料金: 前売(ネット予約)…1.500円/当日…2.000円
  出演: アニメ会(国井咲也三平×2サンキュータツオ比嘉モエル亀子のぶお