アニメ会のカミングアウト・トークライブ
「アニメ会の『どストライク・ウィッチーズ』」
お笑いライブに行って着ました。アニメ会については、何者かというと、三平×2・国井咲也・沖縄の比嘉・サンキュータツオ、そして、今回はビデオ出演の亀子のぶおもメンバーのユニットです。基本お笑いライブなのですが、ネタは全てアニメ関係です。
今回は、出演者のオタク傾向について思ったことを書きます。当然、舞台の上だけに、それ用のキャラクターを作っているのは当然なのですが、それも含めての所感です。
具体的には、三平×2とサンキュータツオのBLネタへの態度の違いです。
ライブで話している情報からだけで判断するとサンキュータツオは、2002年ころから本格的にアニメを観始めたみたいです。アニメ以外のオタク文化には、あまり詳しくない様子がネタにされ、コミティアでマリみての本を買って来てと三平比嘉に頼んで馬鹿にされるという話が披露されたりしていました。実際に事実を誤認したネタをやったりするので、アニメ会のネタのためにアニメを観ている部分があるのかも知れない。ところで、今年に入ってから、純情ロマンチカのアニメ版を見て、これにハマり、ロマンチカの台詞を使ったネタなどを舞台上で披露するなど、本人曰くBLに強い興味を抱き始めたのだそうだ。もともと、他の舞台でもフェミニズム関連の学会誌に掲載された、やおい同人誌に対する調査などをネタにしたりしていたので、それなりに本当に興味はあるようだが、以前純情ロマンチカと純愛ロマンチカを混同してアニメの原作が小説だといってしまったり(今回のライブで聞いたところでは、ちゃんと読んでいたようなので、きっと本当にロマンチカファンになったのだろう)、金田淳子を”カネダアツコ”と読んでしまったり、なんだろう、本当に最近BLにハマって色々資料を調べ始めた初々しい感じが素晴らしい。カレのいうところでは、BLとはファンタジーであり、男性同士であるかどうかではなく、真の愛を描くもので、真の恋愛はBLで学べ、ということをネタとしてしゃべっていました。こうしたBL観は、広く聞かれる内容であり、いわゆるステロタイプなBLファンの物言いをキャラクターとして取り込んでいるように感じられます。入口はアニメ作品ですが、最近のBLファンの典型モデルを演じているんでしょう。既存のキャラクターの二次創作的カップリングを語るわけではなく、純情ロマンチカをネタに、あくまでオリジナルBLを語っています。
それに対して、三平×2も、キャラクターのカップリングをよく語るし、同じくBLファンなの? という風に捉えられそうですが、主に語るのは、アニメのキャラのカップリングなど、いわゆる、二次創作のやおい系。4日目のネタも、エッジなカップリングの本を扱うし、そういう点では、全く違うわけです。そして、男子キャラを語る際には、そのキャラクターが如何に可愛いのか! ツボに入るのか! という扱い方の時が多いのです。思うに、三平×2は、カップリング文化以外にも、90年代のショタブームを通過しており、そのためにショタ好きなキャラクターになっているのではないか。三平のオタク遍歴は、おそらく東京に出てきた90年代アニメから本格的なものになったのではないか。時期的にはナデシコやエヴァが直撃ですし、そうした同人誌やらを買っている過程で、二次創作やおい系同人誌を買い漁り始め、そこで受けたショタ系の影響が、骨の髄までしみこんでいるのでしょう、きっと(妄想)。実は、ネタとしてのカップリングは好きでも、カップリングで萌えるようなタイプには見えません。受けキャラが可愛い好みのキャラでは×にも萌えることがあるかもしれませんが、むしろ、キャラ単体にたいしてツボな属性(しっぽなど)や仕草に萌える傾向が強そうです。少なくとも、舞台上ではそういうキャラに見えます。いや三平氏のキャラと書いたが、伊藤剛による「キャラ/キャラクター」の区別というような意味では、今まで行われてきた舞台上のネタの集積によりそう解釈出来るという意味では経時性により現われるキャラクターのほうかも知れない(ごめんなさい、ここ凄く適当です、そういえば伊藤剛さんも凄くショタ系好きじゃなかったでしたっけ?)。
そういうわけで、同じBLネタと括られえそうなネタも、全く違うわけですよね。サンキュータツオと三平×2では。アニメ会のメンバーって、そういう意味ではバランスをとってますよね。本当に。
お笑い的には、二人とも、北野武の影響下なのだと思うけど。
ところで、国井咲也は80年代以降普通にアニメファンやってきましたという感じの人のキャラクター、比嘉モエルは90年代ギャルゲー文化(特にコンシューマー)というキャラなのでしょうか。
バラエティー豊かですな。
まあ、あくまで舞台上での印象なので、実際の人物像は、よく分かりません。
ところで、芸人さんは舞台で夢を与えてくれる限り、それ以上、芸人さん本人には興味がないのですよ、私は。
ただ、知ったかぶりで、以前耳にしたシンボリック相互作用論の話で聞いた用語を織り交ぜれば、テレビに出演しているタレントやアイドルなどに対し、さも実在の人物であるかのように感じ反応してしまう場合があり、こういうときは準社会的相互作用が高く働いているのだそうですが、アニメ会については、オタク的な素養のある人にとっては、非常に身近な題材を扱うが為、またポッドキャストに限らず舞台でも彼等を目にすると、先ほどの作用が働きそうなのです。つまり、舞台上の人格をそのまま本人のパーソナリティだと思い込み勝ちになるのではないか、自分も舞台を見ていると、なんだか、メンバーが昔からのオタク友であるかのように感じて親しく思えてしまう。舞台外で声をかけられることが多いのもそういう理由が関係しているのではないか。おそらく、あえて、そうしたファンの反応を取り込みつつ、ネタをやっているのではないかと思えてしまうのですが、そういうところが、みていて、非常に面白く感じるユニットなのですよ、彼等は。ここでも「キャラ/キャラクター」概念込みで考えてみると面白いかも?
次回は来年1月、あと12月中には安田理央が主催の電動のメリークリスマスにまたアニメ会の人が出演します、三平×2と比嘉モエルの二人がサブカル漫談っという体で、4日目のネタをやるという話でした。すげー。コミケ前日だと。勝手に転載すると、こんなのです。ロサ快感ですか。これ、15:00に開始して、第一部は何時まで続くのだろうか。
電動のメリークリスマス5
12/27(土)@池袋LIVE INN ROSA
年末恒例のビッグイベント「電動のメリークリスマス」、早くも5回目! ニューウェーブ直系9組のアーチストが出演する第一部、そして真夜中の文化祭というべきバラエティ色豊かなオールナイト第二部。クリスマスは終わっても、電メリは終わらない。
第一部
open/start 15:00/15:30 adv/door ¥3000/¥3500(各1D別)
モデルプランツ:ニューウェーブ一筋24年! シニカル&ダンサブル
ヤング100V:恋と宇宙とロックンロールなイカした奴ら
miami:海外でも大人気のガールズ・メタポップ・デュオ
航空電子: 疾走する轟音ジャンクポップ
What's Love?:哀愁の歌謡スカトリオ
山本直樹:エロティック漫画の巨匠のハードコアな唄とギター
こまっちゃクレズマ with 巻上公一:日本を代表するSAX奏者・梅津和時率いる音楽一座に巻上公一(ヒカシュー)が参戦!
ヨタロウwith メトローマンスホテル:メトロファルスの伊藤ヨタロウ率いる無国籍音楽サーカス。
nipponia electronica:音と映像のサンプリングハンター
DJ:タチザキユウジ、大坪ケムタ
sweets&foods&tea :ユメイロメイロ
drink:喜久盛酒造
第二部『オールナイト電メリ』
23:30 OPEN/START \2500(with 1d) ※1部の半券お持ちの方は¥500引き
リオ・ブラボー:80年代の名曲を現代に甦らせたり甦らせなかったりする魅惑のデュオ
佐伯誠之介:関西が誇る猥褻電子音楽芸術家
アキラ:赤犬のアキラが放つ驚愕のソロパフォーマンス?!
若林美保+中山貴史RX7:実力派ストリッパーと鋼鉄のテクノビートのコラボ?!
三平×2&比嘉モエル:いつもの舞台じゃ見られないサブカル漫談?
nipponia electronica:音と映像のサンプリングハンター第二部にも登場!
痛郎:伝説の叙情派プログレトリオ、14年ぶりの復活! 緊急参戦決定。
さらに飛び入りも?!
DJ:Tag、TKD
drink:喜久盛酒造
and MORE
●当日はイベント特製の純米吟醸『電袋2008』(喜久盛酒造 イラスト:しりあがり寿)を限定販売!
イラストレーション:しりあがり寿
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http://d.hatena.ne.jp/rioysd/ (安田理央)
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豊島区西池袋1-37-12 ロサ会館B2F
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