映画『さよならの朝に約束の花をかざろう』 は、リストラサラリーマ

アニメ映画『さよならの朝に約束の花をかざろう』 は、リストラサラリーマンに向けた哀歌としても読めると思った。必死に手につけた職が無駄になってしまったら? その時あなたはどう生きる? そう問いかけられた気がした。ヒロインが転職を繰り返さざるを得なくなるシチュエーションは、そんなサラリーマンのシミュレーションだ。ヒロインの仲間たちも環境に適合出来る人とそうでない人がくっきり分かれる。これはリストラされたサラリーマンの行動の戯画である。あたらしく生きる目的を作れる人と、過去の栄光に縋りつく人。長寿であるヒロインたちの一族は高齢社会で、心は若いつもりで生きているが年をとっていく日本人の姿だ。この映画の現代的な意味はここになると思った。