アウトサイダー無間地獄

ヘンリー・ダーガー
はい、今週中に原美術館で行われているヘンリー・ダーガー展に行ってきます(未来系、何故か未来のことを過去の日記で書いています、この日記ではよくあることなのでご了承下さい)。


非現実の王国で


彼の作品の現物を見られて興味深いのは、実際に彼がナニを使って作品(という意識もなかったようであるが)を制作しているのか実際に分かることである。ダンボールや画用紙などの下地に美少女の切り抜きなどをコラージュしたりして自分で背景や人物を書き込んでいるということは知識としては知っていても、実際に美術館に飾られている作品が例えばダンボールであったことを知った確認したときには、やはり驚きがある。古雑誌などの”ゴミ”から、あのような作品群が作られたことに、先ずは感動する。作られた様子も作品世界の内容も凄いのだが、個人がある世界観で15,000以上の作品を完成させていたという事実も、自分を驚かせる。継続は力であるとも感じるし、これだけの量がなければ、例えば少数の作品であれば発見されなかった可能性があるし、大量の作品群は製作への異常な情熱を感じるのに充分などころでない量であり、世界観とあいまって異様さをよりカンジさせてくれる。

美術手帖 2007年 05月号 [雑誌]

美術手帖 2007年 05月号 [雑誌]

ミュージアムショップで美術手帳の2007年5月号を買ったので、特集の記事を読んで、実物の感触を少しでも思い出したいものだが、実物の存在感というものは、完全に脳内で再現できないのが残念なのです。だから、機会があれば、自分は現物を見に行きたいのですが。ところで斉藤環氏の著作がミュージアムショップで売られていたのは、彼の戦闘美少女の精神分析ヘンリー・ダーガーを分析しているからだったのか?