ラ行で始まり真ん中に★の入るアニメ作品無間地獄

「こんなん、どないせえいうねん。こんなデカイ女が、よりによってあんな小さい男を好きやなんて。でもちょっとぐらい、あたしのことを女の子として考えてほしかったんや」


4月から始まったアニメの中では、タイトルの通りのアニメが自分的には一番楽しみなのです。原作つきアニメ作品なので展開は予め分かっているわけですが、アニメならではのアレンジがとても面白くて芸が細かい気がします。というわけでラブ☆コンのアニメ版を第8話まで見た感想を少し。あ、ラブ☆コンは間違ってますよ、★のマークが正しいのです。

ラブ・ベリッシュ! 1 (りぼんマスコットコミックス)

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アニメ版を見ていて最初に良いな、と思ったのは、オープニングなのです。テゴマスの主題歌に乗せて画面に写るのは、名場面集というか、今後アニメ版では最低このシーンは描くよ、という製作者側のメッセージなのでしょうか。原作を読んでいれば、ああこのシーンが登場するのだな、と理解できますし、アニメだけ観ている人でも、ああこの場面は本編に登場したから、まだ見ていないシーンは今後登場するのだろう、と予想できます。例えばリサが涙を浮かべているシーンを見れば、たとえ原作を読んでいなくても、ああこれから彼女が泣かざるを得ない状況がこれから発生するのだなと、これからの展開が気になるのではないでしょうか?既に原作で色んなシーンが存在することを上手く使ったオープニングだと思ったのですが、どうでしょうかネ。


本編も原作のエピソードの順序やつながりを上手い具合に整理して30分のアニメシリーズとしてリズムが良くなっていると思います。雑誌の掲載ペースでは、ちょうどよいテンポでも、そのままアニメにすると冗長になると思うのですが、アニメ版ではラストに次回への引きになるシーンを放り込んで期待を膨らませる展開になっていたりしますヨネ、念頭においたのは第二話なのですが、詳しく書きませんけど、原作を読んでいて展開を知っていても、ここでああいう風に遥を登場させて、こう、つなげるのか!と驚きがありませんかネ?

あと、エピソードも何気にブラッシュアップされている事があり、細かい部分も目が離せません。例えば第一話では、千春ちゃんと鈴木くんの進展が何気に早くなっているのですけど、個人的には告白シーンへ至る道程がアニメ版の方、とても自然で素晴しいと思いました。例えばプールで遊んでいる途中で居なくなった鈴木くんが飲み物を買ってくるのですけど原作と違って、アニメ版では千春ちゃんの体が冷えているのを気遣って彼女にだけ温かい飲み物を買ってくるンですヨ!千春ちゃん個人への気遣いが光るわけで、一話中で二人がくっつく所まで持っていくのには、こういうエピソードを一つ付け加えると、より自然に見えるのだなあと、少し感動。原作では次回まで持ち越す鈴木君と千春ちゃんの進展も、第一話で決着がつくようにアニメ版では互いの距離を加速して縮める工夫がされているわけですね。

他にも色々ありますけど、http://www.tbs.co.jp/lovecom/によればBS-iでは明後日から始まるそうなので未見の人は是非見てくださいな。
ほんと、東映アニメーションって、伊達に長い間原作付きアニメを作ってないですね。原作を生かす方法って幾つもありますが、ナニが何でも原作通りにアニメ化するだけが、原作を生かす方法ではないと再認識です。

そんなわけで、ラブ★コンのアニメ版が、とても気になるという話でした。