ヤキニクロードを見返したい。

●「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 栄光のヤキニクロード」

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦」が感動路線で評価も高いのですけど、クレヨンしんちゃん映画はハズレ作品がないので、機会があれば、全作観て欲しいです。基本は子供向け映画ですが、年齢高めの人が見ても楽しい部分が多くて、オススメします。

そのなかで個人的には「嵐を呼ぶ 栄光のヤキニクロード」(監督:水島努)のテンションが妙に高くて非常に好きです。

まず、野原一家の逃走劇のテンションの高さが素晴らしい。
映画の時間軸は、実は一日しか経っていない話なんですけど、感覚的には何週間も逃げ回っているくらいの密度の高さと、兎に角しんのすけ一家が逃げ回る仕掛けが楽しい。特に中盤の自転車での追跡劇は、動きが凄くて見所の一つ。

次に、野原一家のこの映画での立ち位置の描かれ方が、非常にブラックなのが良いです。某組織の陰謀で犯罪者に仕立て上げられてしまうんですが、周囲の人の掌を返したような描写が、いやらしくて面白いです。また、そうした描写がある分、その後の春日部防衛隊メンバーとの友情描写が引き立ってます。

あと、いつものテレビ版の平坦な画面構成と違って、映画は非常に奥行きのある画面設計になっているんですけど、そういう比較もアニメとして観る分には面白いです。

また映画のパロディっぽい場面が多いので、映画好きにはたまらんものがあるらしいんです。ただ自分自身映画に詳しくないので、面白さを伝えきれないところがあるのが、ちょっと残念。いや、あのキャラは、あれだろう、くらいのことはわかるんですけど。

さっき、「ムダヅモなき改革」の第一話を見たら見返したくなった。
あのテンションの高さは、水島努監督のものだよな,と思う。
大魔法峠もネタや設定の奇抜さは原作由来だけど、それをアニメに焼き付けてるのは監督だ都思う。例えば格闘シーンのリアルなしつこさは、原作を活かして、かつ、アニメとして面白。ビクトル投げのシーンとか。