ドラえもん映画は楽しいです。

ドラえもん映画「映画ドラえもん のび太の人魚大海戦」を観てきました。

全体的に展開が凡庸で、また人魚の剣の凄さが良くわからんかったり(なんで宇宙を手に入れられるほどの強い武器を持っていた人魚族の人たちが何故逃げ出して地球に来ているのか海魚族はどうやって人魚族を駆逐したのかそもそも鎧はちゃんと手に入れているしとか色々疑問が浮ぶ)、人質になっていたしずかちゃんを助け出す方法が安易過ぎたり(前半で人魚の剣候補をスキャンしていたのは何だったのだろう)、色々駄目な理由は思いつくのですけど、
楽しくて無茶苦茶面白かった。

ドラえもんのび太をはじめ、キャラクターが立っているのが凄く良いです。
ソフィアを励ますのび太って何時もどおりなんだけど、のび太でないとあれはあんなに感動的にはならない。
序盤に登場する秘密道具がラスボスを倒すときの道具立てに使われているところとか。
何よりも、いつもTVで見ているドラえもんたちが大冒険するという楽しさですよ。

まあ、道具の使い方や世界観なんかは旧ドラえもん映画と比べても仕方がないですけど、今回の映画は海底鬼岩城を意識したつくりになっていると思いますけど、海底鬼岩城ってムー連邦の人たちはテキオー灯を使っていてドラえもんと同等のテクノロジーを持っていることが示されるんですけど、ドラえもんと同程度のテクノロジーを使っている人たちすら恐れるアトランティス連邦の報復というのが、ドラえもんがいることで100%安心出来ないドキドキ感覚があって面白かった気がしますし、アトランティスが滅びてなお稼働しつづけるコンピュータに対してドラえもんの道具である人工知能を搭載した水中バギーがしずかちゃんのために自己犠牲的に特攻するという展開が面白かった。あと人魚族がただ単に海魚族から逃れて地球にやってきたというのは平凡すぎて何も興奮できないんです、たとえばアニマル惑星の住人は何故ああいう存在でいられるのかというのが物語を牽引する謎でもあり、その存在と設定自身が後半の活劇につながっているのがとても興奮した。あとアニマル惑星で人質ロミを助けるのび太の活躍は、登場する道具の特性を生かしていて凄く好き。また海底でいつも見ている親しみのあるキャラクターが大冒険ということでいえば自分は「超劇場版ケロロ軍曹2 深海のプリンセスであります!」が大好きなんですけど、宇宙からやってきたエイリアンが大昔から地球の海に潜んでいるという設定はざっくり言って同じなんですけど、ケロロはきちんと母星に帰るところまで描いていて決着がついた感じがしますが、人魚大海戦は人魚族の人たちの行く末って今までと変わらなくてなんとなく消化不良な印象があります。

あ、しまった。
いかに楽しかったかを書こうと思っていたのに、結局、過去作品の方が良かったという日記になってしまってますけれども、もう一度言いますが、映画自体は凄く面白かったです。

回りで見ていた子供が終了後「面白かった〜」と歓声を上げていたいくらい。

最初は、シンエイ二期目のドラえもんは、のび太はじめレギュラーのキャラが馴染めなくてイヤだったんですけど、何年か見ているうちに慣れてくるとこれはこれで良いなと思い始めていて、やっぱり親しみのあるキャラクターが大画面で活躍するのって楽しいですね。