紅い牙読んだ

■紅い牙(柴田昌弘

紅い牙 (1) (MF文庫)

紅い牙 (1) (MF文庫)

80年代の花とゆめの漫画。

学生時代、この作品の作者を和田慎二と間違えて、えらく怒られました。だって、あの時は少女漫画の絵柄なんて全く区別つかなかったんだもん!ごめんよー!

エスパー、基地のマザーコンピュータ、世界を裏からあやつる死の商人、ニューヨークのハーレム、優秀なエリートによる人類支配、などなど、今読み返しますと、自分が学生時代の頃に親しんでいた要素が満載で、あまりにも懐かしすぎます。
懐かし要素を除いても、今の目からみると、少々展開はゆったりしていますけど、とっても面白いです。

個人的に印象的なところで、終盤のソネットは、脳内に大規模集積回路!を埋め込まれ、従わないと脳の苦痛感じる部位を直接刺激されて、どんなに嫌な命令にも逆らえない状態にさせられるんですが、ここが妙にエロいんですよ。回想シーンでどんな風に苦痛を感じるのかの描写も含めて、作者は相当のサディスティクな欲望があるんじゃないかと感じられます。これ以外にもヒロインが強制妊娠させられるエピソード(これは相当変態的なシチュエーションだと僕は思います!)など、ムラムラっとした情念を感じます。作者が同人界でメイド物の先駆けの一人(という知識だけ)だということと合わせて考えてみると、いろいろ想像が膨らみませんかー?

え、今、柴田昌弘さんって漫画家を一旦引退して、京都精華大学の講師になったんですか?
http://seika-manga.jp/story/BDHP/pg22.html