男もすなるって?

いまごろなんですけどアニメ大正野球娘の第一話を見ました。それで、サブタイトルが「男子がすなるという、あれ」というものであったが、これは有名な土佐日記の「男もすなる、日記といふものを 女もしてみむとて するなり」のもじりであろうと思うのですけど、これは通説では男性が書くという日記を女性に仮託して書かれたものであるという風に教えられた記憶があるのです。ところが、最近では、女性として日記を書いたのではなく、たんに仮名(女性文字)で書いてみよう、という意味であるという説があることを最近知りました。詳しく調べていないのだが、小松英雄という人物によって唱えられた説なのだそうで、つまり、土佐日記は女性が書いていた訳ではないということなのでしょうか? 正直専門的なことはわかりませんが、そういえば、以前読んだ記憶だけで言えば、土佐日記の途中からは作者である紀貫之自身の紀行文になっていて、学生の時に国語教師に質問したら、「これは最初は女性として書いていたのを途中で忘れてしまったからだ」と説明を受けたのだった。仮名で書いたという意味であれば最初から紀貫之として書いていたわけであるから、彼は女性として書いていたのを忘れていた訳ではないのかもと思った。それで、大正野球娘の第一話は通説に基づいてサブタイトルが付けられているんでしょうけど、上記説によれば、どうなるのか。しばらく考えたのだが、あまり面白い結論にならず、普通に”男子がするというあれ(=野球)”という意味なのだなあという結論にしかなりませんでした。はい。