あずきちゃんの再放送が始まりました。

今日の朝から、あずきちゃんの再放送が始まりました。全話過去に観てるけど、テレビで放送していると、ついみちゃいます。

あずきちゃんは、ぼくのベストアニメ作品です。
小学生のヒロインの恋愛話を軸に、彼女の日常生活の機微が描かれます。

主人公が小学生、というのはポイントで、これが中学生になると、思春期独特の暗さと言うか、例えば、ほぼ同時期の水色時代のように、ちょっと重くなる気がします。
それはそれで好きだが、思春期直前の日常生活への憧憬を満たしてくれるものがあずきちゃんにはあったのです。

もちろん、小学生には小学生なりの悩みがあるもので、それを手堅くストーリーに盛り込んでいるのが面白くて、好きになったんだと思います。アニメ版では原作にあったドラマティックな展開を基本的には離れて日常生活に起こるちょっとした等身大の事件の描写が中心になるなど独自の路線になったのも、個人的には良かったです。
そんな事件に関わる登場人物は、キャラこそ立っていますけど、やっぱり等身大の小学生(とその周辺の人)ばかり。でも、そんなキャラクターが作品にぴったりあっています。そんな登場人物が大好きだった。

等身大の小学生の日常を描くという意味では、例えば、時代は新しくなりますが、おジャ魔女どれみなんかも、あります。
ただ、違いはあって、どれみには魔法という非日常があって、その対比があるから、日常生活がくっきりと浮かび上がってくる、という構造になっていたのではないかという印象があります。
魔法という存在そのものが日常を演出する道具だと感じられるんです。魔法が万能ではなくて日常生活の問題を必ずしも解決出来ない、という扱いはその表れなんじゃないか。

あずきちゃんには、日常に対比される魔法的なギミックは一切ありません。いつもの登場人物の動機と行動で、色んな事件が起こります。日常的な道具だけで、日常が描かれている。それが面白い。一見地味なんですが、改めてすごいなと思います。

また、近年では「けいおん」も日常生活描写が中心といえる作品でしょうか。でも、あれは等身大の日常というより理想化された日常生活を描いているような印象があって、そこが違うんですよね。あずきちゃんの日常生活は、もう少し、リアルというか現実に近い気がする。

話が脱線しましたが、もし、今まであずきちゃんを観たことがない人がいたら、是非、この機会に観て欲しいです。