ガソリンとガスボンベ

◆キミキス③

キミキス 3―various heroines (ジェッツコミックス)

東雲太郎版キミキスももう第三巻。こんなに続くとは思わなかったと一部の読者も思っていただろうが作者も、

（あとがきより）

正直に申しますとこんなに長く続けられるとは思ってませんでした　これもキミキスという素晴らしい素材と．それを愛するみなさまの支えのおかげです．ありがとうございます

句読点の打ち方がヘンですが、あとがき原文のママです……。作者の東雲太郎氏もこんなに長く続くとは思っていなかったということです。素材を愛する皆さんのおかげですって、原作ゲームファンが買い支えたおかげだと言い切ってしまうのが謙虚な感じもします。*1
更に二見さん編に続くわけですが。

ただ、じゃあキミキスを漫画化すれば、キミキスファンは誰もが買い込むわけでもないでしょうし、漫画版が売れるなら、売れるなりの理由はあると思うのです。
個人的な購入理由としては、第一巻

キミキス 3―various heroines (ジェッツコミックス)

の印象が非常に良かったから、なのですけれども。
第一巻には、非常に大きな衝撃というか、ゲームで晴らせなかったもやもやが一気に解消されたというか、一言でいうとキスだけでこんなにエロいのかスゲーと思ったわけです。でも、今回のエピソードでキャラクターの違いもあるけど（正直、祇条さんって嫌いじゃないけど、無茶苦茶好きなキャラでもないのです、それに身分違いの恋というのがあまりグっと来る設定ではないのよ、ファンタジーなら違うんだけど現代設定の学園モノだと現実離れした印象が先立つのです）、そこまで驚くようなことはなくて、正直な印象を言えば主人公は祇条さんに全てをまかせっきりというか、自分で何もしないで、口先だけじゃねえかよ、祇条さんのお膳たてが無ければ、何も進まないな、情けない主人公のような気がします。でも殴りこみを掛けるような主人公なら良いのかといわれると違うなあ。じゃあ、摩央姉ちゃんのときの主人公もどうかといえば、俺の個人的な偏見というか好みなのだが、ヒロインが年上だからいいんだよ、ただ同級生のヒロインに何もかもまかせっきりなのは、気が乗らないという自分の好み中心的な理由から、今回は、なんだかなぁという印象がぬぐえないのです。それなら巻末短編の先生に良い様にあしらわれる感の方がとても自分の快楽中枢を刺激してくれます。まあ、一言で言えば、それ程祇条さんのエピソードが自分のつぼにはまらなかったというかココロに響かなかったと、個人的な好みなんでしょうが。でも、良い点を挙げれば、現実逃避ツールとしては同級生の女の子とアクシデントでキスしてしまって友達になって仲良くなってくれるという経過を楽しめます。そういう展開は非常によろしい訳ですし、面白くないわけではないのです。無理矢理キスしても今日のことは一生忘れませんと笑顔で言ってくれる女の子は都合が良くて良いですよね？別の意味で一生忘れないと言われたのかと思いましたが、一瞬。
（書きかけ）

*1:ところで、ふと思い出したのですが以前NewTypeの連載でゆうきまさみ氏がアニメ化されるにあたり自分の作品を素材扱いされるのは、自分としては完成品と考えている漫画作家として嫌な感じがするとか言ってませんでしたっけ？