20070422sc35多分イ

■アニメ がくえんゆーとぴあ まなびストレート!
(感想)
アニメ版を見ていてつい買ったコミックス版の一巻を読んで見ると冒頭価値観が多様化した未来世界といいながら進路に進学かフリーターという選択肢しか描写されてない。
更に進学した生徒が漫然と学園生活を過ごしている。
本当に価値観が多様化した世界であれば目的を持って進学する人が増えるのではないかとも思えるのだが?
作品世界では大多数の生徒の行動に目的があるとは思えず自主性のあるようにも思えない。
その上に学園祭の復活に関しては自らの価値観から賛成するわけでもなく反対するまでもなく無関心な態度をとり続ける。そして時計台の事故や生徒会や一部生徒の頑張りを見て心を動かされたのか直前になり署名率76%に跳ね上がるなど幾ら考えても同調圧力や雰囲気で行動している様にしか見えない訳で・・・。
是はどう見ても様々な偶然や善意があったにしろ生徒会の「友達から仲間へ」のスローガンや考えに同調した様に思えず周りに流された生徒が大多数だったのではないかと思える。
又署名しなかった24%の生徒の大多数は署名するのも学園祭に参加するのも面倒な生徒だと感じられる。
その内自分の価値観に従って署名をしなかった生徒はいなかったのだろうか?描写もされていないので何ともいえないが居ないとすれば何というディストピア未来日本世界だろうか。
其の場の雰囲気に流されるか、或は、何時までも無関心なままの者が大多数を占める社会。
未来を担う若者が是では一部の野心的な者にとっては天国ではなかろうかと思える。
行く先は緩やかな全体主義社会か衆愚政治の時代なのではと思えてくる。
其の意味では現在の未来の見えない不安な感覚を表現した作品なのではなかろうか。


・・・という作品世界に対する適当で無責任な印象は兎も角、幾つか感じた事が、どこが新感覚学園モノなのか”新しい”部分が見えない、むしろ狙いがストレートすぎて意外性がない、そして展開がご都合主義で予定調和っぽい、また少子化以外に20年後という設定が生かされているのか、などなど。
→サクラが散るのは地球温暖化で10月にサクラが咲く近未来設定なのではないかというバカな話を思いついたが多分演出だと思う。



でも、そう言いつつ次が最終回なのが残念で堪らない。
展開は何となく予想がつくのですが、それでも毎回生徒会がまとまっていく様子や彼女等の頑張りを見ていて心を揺り動かされ感情移入してしまえば、きっと何も問題ないのでしょう。物語が予定調和っぽい分、学園祭開催に至るまで何が起こるのか寧ろドキドキしながら、どうやって解決していくのか気になってしまった。この作品は展開の意外さなどを狙ったものではなく、彼女等と一体化してその視線から楽しむものなのだろうなと肯定的な意見に傾いているのが何とも。


次の最終回どうなるんですかね。