巨匠。

大和撫子00七(富士美出版、野上 武志)読む。
帯に「巨匠」の文字が!!
この作者は、いったいどういう巨匠なのか?!まあ、あれですか、”戦車”ですか。あの戦車のアレはAV>
http://www.at-mania.com/catalog.php?tpid=DP-14ID064にもなっているし、人気はあるんだろうなあ。とらのあなの某店で推していた・・・。
SPYネタというのは面白いと思うが、生かしきれているかというと、単行本の途中でSPYであることの意味がなくなっているような気がする。後半ただの調教ものになってるような。某C国ネタは面白いんだけど、もうちょっと毒があるほうが笑えるかもしれない。 個人的にこれをエロ漫画として使えるかと言うと、使えるかもしれないが、ダメだった。ごめん〜んなさい。いや、好きな人は好きだと思いますよ。
とりあえず、しけたみがのも探してみる。

■「やなせたかし アンパンマンの生みの親」読む。
講談社学習コミックアトムポケット人物館12、著者/訳者名 圷紀子/作 高見まこ/画 手塚プロダクション/著 やなせスタジオ/監修。

一言で言えば単純化しすぎて事実を落とした本に思える。
やなせたかし自身の「アンパンマンの遺言」などと読み比べると、かなりこの本の構成者が色々オミットしているのがわかるので、この本だけを読んでいると不十分なこともあるかもしれない。
奥さんとの出会いについて、プロポーズの言葉「やなせさんの子供が産みたい」とか同棲時代のことは子供向けの本であるから仕方ないのかもしれない(それにしても奥さんはかなり魅力的な女性であったようにやなせ本人の筆から読み込んでしまうので省略するのはもったいない)が。ただ、この本でのアンパンマンの顔については、やなせが戦争で悲惨な目にあい、肉親をなくした体験や当時の正義のヒーローの描写に反発を覚えたことから正義とは格好良いものばかりではない、それを顔が食べられるアンパンマンに託した、という描写はわかりやすいのだが、本当にやなせ本人の気持を伝えているのか?と疑問が残る。「アンパンマンの遺言」でやなせ本人が書いているように、従軍時代は訓練こそ厳しかったが戦闘の空白時代を進軍しむしろあっけなく終戦を迎えたようにも読め、またアンパンマンの顔とは、”顔役”や”会社の顔”の意味の顔でむしろ面子だとかの意味があるように描かれており、人が”顔”を失うことを、顔が無くなる事で失速するアンパンマンでこそ描きたかったように思える。よって、この本ではそうしたニュアンスは子供にわかりにくいこととはいえ、全く触れられていないのは残念だ。そこにやなせの本領があるような気がするのは、三越包装紙のエピソードなどから自分だけではないと思う。帯の何故アンパンマンを生み出した答えが単純化され過ぎの印象を抱かざるを得ない。
あと、やたら手塚の出現に驚いた描写があるが、これも仕事上アニメ製作などで手塚プロと関りがったとはいえ、「〜の遺言」などでは同じ漫画集団に居た漫画家を脅威に思っていたような描写しかなく、いくらアトムが人物を紹介するアトムポケット人物館シリーズ12とはいえ、我田引水のような気がする。アトムがアンパンマンの録画を気にする様子はおかしいのだが。
そうしたことが気になると逆に面白いのだが、バイアスがかかっていて本人を正しく伝えるよりはわかりやすい話にしようという意図が透けてしまう。