人権アニメ『ふたりのタロウ』を観た。

人権アニメ『ふたりのタロウ』を観た。このアニメ、企画は埼玉県教育委員会、製作は学研映画社の同和教育作品だ。この作品なかなか作画に力が入っている。冒頭のサッカーシーンやタイムスリップのシーン、戦国時代の合戦シーンなどは動きがよい。舞台は現代。転校生が仲間外れされることによって起こる波紋。転校生に声をかけてやれと心の声がタロウに問いかける。その時、突然もう一人のタロウが江戸時代から現れる。タイムスリップしたタロウ、そして江戸時代の差別の様子が描かれる。この飛躍した展開がアニメらしい。江戸時代では差別のために暴力を受けるタロウたち。身分制度の元、差別の構造があるのだ。タロウは江戸時代の差別を目の当たりにする。現代っ子のタロウは何故身分制度や差別があるのか問いかける。江戸時代のタロウの家族は戦国時代から続く差別の成り立ちを解説するのである。視聴者はこの作品により差別や身分制度の成立過程を学ぶことが出来るのである。差別の構造を知った現代っ子のタロウは転校生に声を掛けるというストーリー。なぜ当時差別が生まれたのかの解説がわかりやすい。